しとしと、のち、晴れ晴れ!

3月26日

前日からの冷たい雨は降りやまず…

せっかく、研究所の桜も満開になったというのになあ。

桜には、しとしと雨も似合うと言われるけど、みんな練習に来るの大変だろうなあ。

なんて、空を見上げながらブツブツ。

9時前。

まあ、空に文句言ったって仕方がないしね。

今日は桜に降りそそぐ雨を楽しむとしましょ。

本日の子ども担当3人は、玄関前でにっこり微笑みながら、準備開始。

コロナ感染を考えれば、人数の多い大人の練習は、まだ体育館でやるしかないし、そうなると、これまで大人と分かれて体育館で発散してきた子ども達の時間どうする?

今日は、寺ちゃんも来られないし、とりあえずは、予め打ち合わせていたように、ピアノのある家庭科室を整えておこうね。

 

9時半

「今日は、出足が遅いですね」

はい、やっぱり出にくいよね。こんな雨の中じゃ。

 

10時

予め、「今日はごめんなさい」と欠席連絡を受けていた人も多く、この雨だし、少ないんじゃないかと思っていたのに、あらま、みるみるうちに膨らんできて、初回と同じくらい集まってる~。

よおっし、じゃあ、始めるよ!

前回「マイクの音が割れて聞きづらかった」とのご意見をいただいたので、今回はマイクなしで。

 

まずは、柴ねの体操からね。

う~ん、やっぱりみんな、寒いから体が硬いなあ。

でも、やってるうちに少しずつほぐれてきたみたい。

それでは、モリヤンお願いします!

「皆さん、おはようございます。僕の声聞こえますか?」

「はあい」

「今日は、まずはみんなで10番をやって、その後大人と子どもは分かれます。なかなかコロナで思い切り声を出せなかったと思うけど、元気に声だししてみましょうか」

遠藤さんの軽快な伴奏が始まり、それに引っ張られるように、子どもたちの元気な声が響きだすと、大人も乗っかってぐんぐん走っていきました。

あ~あ、心が弾むなあ。

「いいですねえ。じゃあ、子どもたちは下でがんばってきてね。帰ってきたら10番と11番をみんなで合わせるからね」

 

「はあい」と明るく答えて、子ども達は家庭科室へGO!

まだお互いに知らないから、まずは自己紹介から始めてみようか。

ほのじさんが大急ぎで作ってくれた「くじ」を引いてね。

くじに書いてあることを、みんなにお話しするやり方で、子ども達が話しやすいようにしてくれたのです。なるほど、さすが!

ほのじさんは、ずっとぞうの子ども達のことを見てくれていて、ほんとに子ども達の心もよ~く分かってくれてるから、寺ちゃんいないけど、超安心。

 

トップバッターは、今日初めて見学に来たS君。

「ぼくは小学1年生です。好きな動物は、ひよこです」かわいいね。

お次は?

「ぼくは小学4年生。好きな乗り物は。。。え~、別に何もないなあ」

そっか。でもほら、前にパパの素敵なフォルクスワーゲンのワゴン車できてたじゃない。あれは?

「あ、それ好きだった」やっぱりね。

「わたしは小学2年生。好きな食べ物は、うどんです」うん。おいしいよね。

同じ学年の子がいたり、同じ動物が好きだったり、そのたびにかわいい笑顔が広がって。

 

「じゃあ、今度はCDに合わせて10番歌ってみようか」

はあい!

ところがところが、準備していたこのCD、音が小さくて、おまけにとっても速~い!

いいや、じゃあCDは止めて、とにかくピアノに合わせて歌ってみようね。

 

リードは柴ね、旋律しか弾けないあのじ、ふたりとも「のりこ」だから「ノリノリコンビ」なんて自己紹介しながら、音をとっていきました。

今年から「本物の保育士さん」になったU佳さんも助っ人でそっと子ども達を見守ってくれていて、それがどんなに心強かったことか!

 

ほのじさんが読み聞かせてくれた紙芝居「ぞうれっしゃがやってきた

そのお話を、食い入るような眼差しで真剣に聞く子ども達。

「ぞうの子達、本当にかわいいんです!!」


10番をさらった後は、いったん休憩。

けん玉組、折り紙組、お絵かき組、みんな楽しそう!

内緒だけどね、けん玉、一番生き生きしていたのは、柴ねだったんじゃないかなあ(笑)


いっぱい遊んで、今度は11番。

ぞうに出会った子ども達の弾ける喜びの声から始まり、すべてを包み込んでフィナーレの「わあ~~~~い」へとなだれ込んでいく。

情けないことに、何度聞いても、涙ぐんでしまう…。

今こんな風にして、戦争の惨禍から解き放たれ、歓声を上げながら遊べる子どもたちは、世界中でいったいどのくらいいるのだろうかと。

 

さて、この間、大人はどんな練習してたんでしょ?

モリヤンの話では、10番、11番のほかに3番も楽譜をもう一度みんなに見てもらいながら、しっかりやったって。

雨が降っていたこともあるのかな。なんだかしっとり落ち着いた感じがしたけれど、はてさて、大人の皆さん、どうだったかなあ。

    

 

最後はみんなが再び集まって、一緒に10番、11番。

子ども達の歓声が体育館中に響くと、あちこちから誰からともなく拍手が沸き起こって、本日の練習はこれにておしまい。

み~んなホッコリ明るい笑顔。あ~あ、楽しかった!


川口ぞうのシンボルK家4兄弟。今日は長男次男のY君M君が、青年の姿になって現れ、みんなびっくり!

パパの背をはるかに超えた二人。高校3年と1年になるそうな。初めて会ったのは、川口ぞうで上野動物園に遠足にいったとき。あの時は、2歳と0歳だったもんね。はあ~っ。

この日は紹介できなかったけど、サーカスの団長をやってくれるH君も大学生だって!
今回の特徴は、青年層が厚くなったこと。本当の意味で年齢の幅がぐんと広くなり、バランスがいい感じ!

 

初めて見学に来てくれた中国人のS君。

「僕は1年生です。1年前に、一人で飛行機に乗って日本にきました」

みんな大拍手!

長い間コロナのために会えなかった両親と、やっと1年前から一緒に暮らすことができるようになり、日本語も日本語の歌もみるみる上手になって。

帰り際、「ぼく、楽しかったから、また行くよ」

日本と中国、国は違ってもこうやって、平和を願いながら一緒に歌うことができるんだよね。

ああ、どうかもっともっと心を繋ぎ合う輪が広がっていきますように!

 

今度は4月9日。

いよいよ、酒井さんがやってくるぞう~~!

みんな待っててね。

 

Text  by あのじ

Photo by くのいち、U子、びん、あ