人から人につながって

kawaguchizou2010-05-16

今日は、先週に引き続き、練習会場が変わり、蕨の中央公民館集会室へ。


実は、この集会室、川口ぞうが誕生するきっかけを作ってくれたところで、実に思い出の多い場所なのだ。


今から20年前の9月、蕨市主催で「蕨平和都市宣言5周年のつどい」が開かれ、そのときに蕨に住む友人に誘われて「ぞう」を歌ったのが、今のスタッフの主要なメンバーでね。
歌の練習は、7月、8月と、この集会室でやってたんだよね。


本番を歌い終わり、お茶を飲みながら「なんて素敵な曲だろう」と感動していたところに、指揮者の長谷川さんがふら〜っと現れ、よくよく聞くと川口青陵高校の先生だという話。
「おう、じゃあ、川口でもぞうをみんなで歌おうよ」と、その場で大いに盛り上がったわけ。
(この長谷川さん、夏の暑い盛りに、ランニングシャツと短パン、長〜〜い髪に、サンダル履きというまあ奇抜な格好で練習会場に現れ、ちょっとびっくりしたっけなあ。)


しかし、その場の盛り上がりだけで、まさかそれが本当に実現するとは思っていなかったのだけれど。
そのうち自然に小さくなっていくのかと思っていたのに、10月に入っても、どうしても「やっぱり川口で歌いたい」という思いが消えなかったんだよね。


それで思い切って、川口青陵高校へ電話をして、長谷川さんを呼び出し、「本当にやりませんか?」と誘ったところ、彼は「いいねえ、やりましょう」と即答してくれ、その日のうちに打ち合わせ。
「よし、じゃあ、決めちゃえ、川口でやるならリリアのメインホールだ。」と、その場で4月20日本番、11月10日最初の練習日と決定しちゃったのよね。
全くもって、ステージを作るというのに、なあんも知識もなく、「のり」と「勢い」だけで始まった川口ぞうだったなあ。


それから20年、人と人とがつながって、大勢の人を乗せて川口ぞうはここまで走ってきて。


今日は、そういうこともしみじみ思い出させてくれながらの練習となりました。
大和さんが次回からお休みなので、今日は全員そろって、とにかく全曲通してみることを目標にしました。


大人だけの練習、今日の収穫は「あま・えて・たち・あが・った・熊の」のリズムが伝わったこと。
ここのところは、楽譜をみると、拍子が途中で変わっているところで、みんなすごく歌いづらそうにしてたんだけど、依田さんと大和さんの解説で、やっと体に落ちたみたい。


「歌」って「声」で心を伝えるものだけど、普通にしゃべるのとはまた違うよね。
自分ではそのつもりで歌っていても、依田さんや大和さんに指摘されると、結局自分だけが満足して聞いている人に伝わってない歌い方をしているんだなっていうことも、少しずつ理解できるようになってきたみたい。
それが練習を積み重ねてきた成果なんだろうな。


全曲通し終わった瞬間、思わず誰からともなく拍手が起きたね。
みんなの思いが重なって、「2010川口ぞう」となって、どんどんよくなってきてるのが、はっきりわかったよ。


後ろで聞いていらした中央公民館の館長さんは、「すばらしいですね」と言ってくださり、ぜひ8月1日に予定している「平和のつどい」でも歌ってほしいなだって。
館長さんは、チケットも買ってくれたそうな。すごい!


わお〜っ!
きっかけを作ってくれた蕨で、また「ぞう」を歌うことができれば、本当に素敵ですね。
本番の後なので、どんな形でご協力できるかは、まだこれからですが、何よりもまた一人、この曲にほれ込んだ仲間が広がったことが、とっても嬉しいなあ!


それから、今日は大量のバナナの差し入れもあったの。
練習が終わってすぐ帰った人には配れなくてごめんね。
前に歌ったメンバーのお二人からで、「今回歌えなくて残念、皆さんがんばってね。チケットで協力するから」のメッセージ。
本当に、励まされる思いがしました。感謝、感謝!


さあて、いよいよ本番まで後1ヶ月。
次回は、また練習会場が芝園に戻るからね。


みんな、自主トレとあわせて、1にチケット、2もチケット、3、4もチケット、5もチケット。
「ぞう」に込めた私たちの「思い」を伝えるために、一人でも多くの観客に来てもらえるように、全力をあげようね。
取立て中・・


がんばるぞう〜〜!

                            Text by あのじ


♪追伸♪
初代指揮者の長谷川さんは、2002年4月、病気のため48歳の若さでなくなりました。
先日、中学校の同窓生の方からメールが届き、同窓会を開くために長谷川さんの消息をたどっていたところ、川口ぞうのホームページに行き着いたということでした。長谷川さんを偲んで、6月19日のコンサートにも来てくださることになり、ここにも人と人とのつながりを深く感じさせられる思いがしました。