午前8時45分、見上げればどんより曇り空。
とっても寒いけれど、なんてことないやいっ!!
楽しい練習が待ってるもんね(笑)
ルンルンと学校へ急ぎます。
あ、わのじさんとKちゃん、もう来てる。お待たせ~!
スタッフは次々と集まってきて、いつものように、粛々と会場設営開始。
ある程度整ったところで、ホワイトボードに前回指示のあった変更箇所を書き入れて、と。う~ん。マーカーが薄~い。細字しか出ないし…
ま、いいか。とりあえずこうやって書いておけば、何とかみんなに見てもらえるから。
そうこうしているうちに、続々とみんながやってきました。
「練習開始の10時までには入ってね。」のお願い、今回はほとんどの人がきっちり守ってくれて、階段、廊下、教室の中、あっちにいても、こっちにいても「今日はどんなことするのかな」って、ワクワクする気持ちがぐう~んと伝わってきます。
そんな空気に包まれて、最初に登場したのは、こんにゃく座の沢井さん。
みんな、覚えてる?「音楽のおもちゃ箱パート5」でやった『タング』のステージに出演していた人だよ。
でね、今日は、新作『イワンのばか』の宣伝兼ねて、「歌う時に声がよく出るこんにゃく体操」を指導してくださることに。
体から力を抜いて、ブッラブッラ ブッラブッラ。
最初の練習の時に岡原さんにも少し習ったけど、これがなかなか、むずかしい。
ほら、力が入ってるぞう。
次は、み~ぎ、ひだりと順にやってみようか。
そっか、そうやって、喉の奥も開けていくんだね。
喉の奥が開いたところで、発声をちょこっと。
沢井さん、ありがとうございました。口の中の絵も黒板に書いてくださって、とってもわかりやすかったです。
こんにゃく体操は、もともとは芸大で始まった体操だそうな。酒井さんもニコニコ嬉しそう。
次回からも、体操の時に、みんなでやるといいかも…。
声が出てきたところで、練習開始。
「子ども達、まずは『やってきたぞー』ここだけやってみるよ。いいかい、ここはば~んと新幹線のスピードで、まっすぐ伸ばして!」
「最初の『サーカスだサーカスだ、サーカスが』まだここは山手線のスピードで。最後の『サーカスが』で一度切って、一挙に新幹線になって『やってきたぞー』っていくんだよ。いいかい、カッコよく頼んだよ!」
酒井さんはどうしたら子どもたちに伝わるか、夜中に一生懸命考えているみたいですよ。
子ども達だけではありません。
「『こどもたちの ゆめのせかい』の『こども』や『ゆめの』は、腕をまげて肘からすっと指先に向かって優しく撫でてみよう、うん、そんな感じでスラーに。そこに、もう少し力を入れて。」
「『ゆめのせかい』のあとの8分休符。これはすごく大事。その後に続く『サーカス』が鋭くなるように」
「一番終わりの『ゆめをはこんでやってくる~』は、楽譜では次の小節が全休符になっているけれど、そこの1拍目まで休まずに延ばして。」
「拍手をするときは、手を合わせて叩くのではなくて、叩かれる方の手をきちんと張って、もう一方の手は、張った手のくぼんだところを打つと、明るい音になるんですよ。」
「何度も言いたくないんですけどね…お財布を開けると、予期せぬ1万円札が入っていたのが分かって。瞬間わっと嬉しくなるけど、周りに見つかっちゃいけないから、それが分からないように喜ぶ、そんな感じで(笑)」
「カタカナや外来語は、きちんと息を使って。ひらがなで柔らかく歌う時とカタカナで歌う時、漢字のイメージで歌う時、それぞれの歌い方が違ってきますね。『ぞう』という言葉も、今まで何回も歌っているから慣れっこになっているみたいだけど、慣れないで!いろんな意味が込められているのですから」
活字にすると、なかなか伝わらないけれど、酒井さんの表情、身振りも入れた例えのすばらしさ!
指揮の途中で、いきなりホワイトボードの黒板消しを使って、書かれた文字を消していく、そんな動作の中で、音の質感を感じさせられたり。
実際にやってみると、その場にいたみんなには、すごくわかるのです。
だからこそ、一回一回の練習が大切になってくるんですね。
この1曲だけで、酒井さんの額には大汗が…。
子ども達と分かれてからの3番も、酒井さんは全身全霊で伝えようとし、それを受け止めようとするみんなのエネルギーが混ざり合って、教室の窓は真っ白に。
大丈夫、酒井さんの顔を、指揮を、文字通り「穴があくほど」見ていれば、絶対に歌えるようになるから。
ちょっと心配な人は、楽譜を片目で見ながら、もう片方の目で酒井さんを見られるようにやってみましょうか。
子ども達、体育館でどうしていたかな。
戻ってきてからは、4番です。
「子ども達、いいですねえ。きちんと練習できてますね。」
すご~い!大人も負けちゃいられない。
そして、8番、11番。
今日も最後の「わぁ~い!」で、ウルウル…。
酒井さんとの練習が始まって、今日で5回目。
ママと離れられない小ちゃい子がいて、大人の練習の場でぐずって泣いたりしても、
「お母さん、大丈夫!絶対気にしないで。子どもは泣くのが仕事ですから。」
この一言で、周りのみんなの空気が優しく和らぎます。
こんな風に、毎回いろんなことが織りなされ、本番に向かって豊かで温かな時間を紡いでいける幸せ。
世界中で大変なことがいっぱい起こっているけれど…
きょう、ここで歌える嬉しさ、忘れずにいたい!
次回も、待ってるぞう!
Text by あのじ
Photo by まのじ
あ、お待たせしました!
第1部のゲストは、とても楽しい『ちんどんバンド☆ざくろ』に正式に決定!
第1部と第2部をつないで、うんと楽しいステージになりそうな予感が…
2月23日に代表さんが来てくれるそうです。
どうぞお楽しみに!
走りまわるのに靴は暑い。
ソックスは滑る。
でも両方裸足は冷たい。
究極の選択。
定点観測(^^)v