天気予報は、雨…
起きたら、やっぱり、雨…
(今日は、酒井さんの初めての練習日。せめて、みんなが来る頃までには、雨脚が弱まっていますように!)
珍しく殊勝な祈りが通じたのかな(笑)
準備開始の頃から、少しずつ雨が上がり始めたぞう。
スタッフみんなで、いつものように黙々テキパキ、設営だ。
今朝は、わのじさんちのKちゃんも手伝ってくれてるぞ。
(このあたり、誰が指示するわけではないのに、すごいよなあ…)
まのじさんがせっせこ苦労して作ってくれた「名札」も、ニコニコみんなをお出迎え。
そんなこんなやってると、階段の下からにぎやかな声が!
「おはようございま~~す!」
おっと、今日も初参加の中居小学校2年生組が一番乗りだ!
それにしても何とも元気で、明るい一団だこと。
うん。この笑顔が「川口ぞう」を走らせるエネルギーになるんだよね。
大切にしなくちゃ。
10時。
まずは、寺ちゃんの体操から。
(うわ~、子どもたち、ちょっと体固いよ。やばくない?)
(大人に言われたくないよね‥)
体もほぐれたところで、いよいよお待ちかね。
酒井さんの登場です!
すっと、前に立って、自己紹介を始めた酒井さん。
なんとまあ、一瞬のうちに、みんなをとりこにしてしまったのであります。
この時の酒井さんの語り口、みんなの酒井さんに向かっていく真剣な眼差し、はてさて、どう表せばいいのかなあ!
でもね、あのじは、この瞬間「これからどんな問題が起こっても、これはきっと、すばらしい本番になる」って、体が震える思いがしたの。
そんな風にみんなと酒井さんとの出会いがあって。
歌の練習は、10日にこんにゃく座の岡原さんにさらってもらった10番からスタート。(この様子は、フェイスブックの動画を見てね)
そして、11番。
ひととおり歌い終わって、いくつか酒井さんからの直しが入ったけれど、やっぱり心配なのは、お・と・な(笑)
ということで、子どもたちは上にあがり、大人の練習をみっちりと。
酒井さんの指導は、情熱的で、そしてとってもわかりやすく具体的。
たとえば…
10番の大人が入ってくる「長い戦争を」のところを例にあげるとね
「せんそう」の「せ」をしっかりつかむ。
「せんそう」の「ん」は、口を閉じない。
「せんそうを」の「そうを」は、きちんとタ・タ~ン・タ(♪・♩・♪)のシンコペーションのリズムを意識し、「を」は、「O」ではなくて、「WO」と歌う。
シンコペーションは、「ぞうれっしゃよ ♪ いそげ~」の「♪ いそげ~」ところも、大事に!
などなど…
そして、きちんと「イメージ」をつかむこと!
「ぞうれっしゃよ いそげ」のところ、僕はどういう振り方をしていますか?
ここの「ぞうれっしゃ」は、漢字の「象列車」で。
そのイメージが音楽の表現にしっかりとつながっていることは、同じ言葉をいろいろやってみて、みんなの体にもしっかりと捉えられたはず。
その他にも、「ぞうれっしゃよいそげ、やみをさいて走れ」の繰り返しのところ、音が下がらないようにするために、「安いカサカサなリンゴではなく、質感のある高級なリンゴを持って、そっと引き上げる」というのも、あったよね。
みんな、今夜のデザート、何だった?
もしかして(高級?)リンゴだったんじゃないかな(笑)
その間、子どもたちは、いったいどんな様子だったんだろう。
酒井さん曰く、
「子どもたち、上にあがって降りてきたら、上がる前と明らかに空気が違ったんですよ。
大人の練習が終わるのを廊下で待っててくれてるその気配が、ほんとうにすごくて。」
休憩をはさみ、大人子どもが合流し、約20分。
歌った後は、今回もたくさんの初めてさんがご挨拶してくれました。
「新聞を見て、練習日の1月26日に80歳になるので、その記念に参加しました。」とSさんが言われたときは、思わずみんなで拍手!
伴奏も、ピアノが遠藤理史さん、そしてアンサンブル・オーケストラ・モーツァルティアーナ(ヴァイオリン2、ヴィオラ1、チェロ1、ホルン1、フルート1、トランペット1で構成)と正式に決まり、皆さんにご報告できて、ホッ!
練習が終わった後に、届いたメール。
いくつもあったけど、そのうちのいくつか、紹介しましょう。
「とっても楽しい熱い練習でした。仕上がりが楽しみです‼️」
「パワフルで情熱的な指揮者のご指導にグイグイと引き込まれました。子どもたちの人数、年齢も中高生、男女差などバランスもよくて、まだまだ増えるでしょうか。子どもたちと一緒が楽しいです。」
ブログでごちゃごちゃ書くよりも、この短いメールに込められた思いが、今日の練習をすべて語ってくれてるよね。
もうひとつ、ほんとに素敵なエピソードがあったの。
練習が終わって、大人が片付け始めていた時に、小さい女の子が酒井さんのところに飛び込んでいってね。
「先生、大好き~~~っ!!!」って、酒井さんをハグしてくれたんだよ。
もう、酒井さん、全身がニッコニコ!
「これぞ、ぞうれっしゃですね!」
さあて、取材に来てくれた東京新聞の近藤記者の目には、どう映ったかな?
終わった後に、酒井さんと打ち合わせをしていて、もう一つ心が熱くなる言葉をもらいました。
「今日練習しているときに、ふざけている子どもに『ちゃんとしなさい』と注意をしているお母さんがいました。でも、そんなことは気にしなくていいです。ぼくは『来て楽しかった』と子ども達も大人の人達も帰ってくれることを、大切にしたいと思うのです。」
次回は、12月8日。
その直前の12月3日に、U子さんとあのじは、大分にある由布院小学校の全校児童で取り組む「象列車集会」に行ってくるからね。長年、全校で歌い続けているとお聞きしたこの行事、さあて、どんな「ぞう」が聞けるかなあ。
どうも珍道中になりそうだけど(笑)、その様子はきちんとみんなに報告するから、楽しみに待っててね。
風邪なんかひくんじゃないよ。
待ってるぞう~!
Text by あのじ
Photo by まのじ
PS.
今日は、フランシスコ教皇が、初めてヒロシマ・ナガサキで祈りをささげられた記念すべき日でしたね。教皇が平和を祈って全世界に伝えられたメッセージを、しっかりと噛みしめたいと思います。(あのじ)