いのちと平和と子どもたち

kawaguchizou2016-02-28

「はぁ〜くしょん…」って大きな くしゃみしたの だあれ?


すぐに伸びるからとどんどこ植えられ、安い輸入材が入ると手入れもされずに放っておかれた末に悪者扱いにされる杉は、たまったもんじゃあないよね。
「ほれほれ、杉の子起きなさい」っておてんとさまに声をかけられ、すくすく伸びた杉の子だったのに…


「お山の杉の子」1944年(昭和19年)、懸賞で第1位に入賞した「少国民歌」。
戦後改詞されたけれど、終戦前の歌詞はこんなだったそうな。


5.
大きな杉は 何になる
兵隊さんを 運ぶ船
傷痍の勇士の 寝るお家(うち) 寝るお家
本箱 お机 下駄 足駄
おいしいお弁当 食べる箸
鉛筆 筆入 そのほかに
うれしや まだまだ 役に立つ 役に立つ


6.
さあさ 負けるな 杉の木に
勇士の遺児なら なお強い
体を鍛え 頑張って 頑張って
今に立派な 兵隊さん
忠義孝行 ひとすじに
お日さま出る国 神の国
この日本を 護りましょう 護りましょう


こんなこと書いてるのは、テレビに映し出された「イスラム国」(正確にはどう書けばいいのかな?)から配信されたという映像に衝撃を受けたせいかもしれない。


捕虜の乗った車の傍らに4歳の子が戦闘服姿でリモコンを持って立っていた…
その直後爆破した車の破片を手にしているようにも見えたけれど、この年端もいかない幼児にも戦果を誇らせるのだろうか。
たくさんの子どもたちを「少年兵」として鍛え上げ、殺させ、殺され、あるいは賄いや繕い等にあたらせ、慰みものとする。
神の御名のもとに。


転じて、今日のぞうの子どもたち。



ぐずりたい時はぐずり、楽しい時は大きな声で笑い、好きな歌は歌うけど、気が乗らないとそっぽを向いてた。

それでもって、叱られるとシュンとなるけど、褒められると俄然得意顔!
一人一人抱きしめたくなるように愛おしかった。











こんな当たり前の風景だけれど、これだって多くの命と引き換えに、二度と争わないと誓ったからこそ生まれたものだったのに…。

子どもと分かれて大人が一生懸命練習した7番は、そのことにつながっていく大事な場面。
「へいわ」という3つの音のまとまりを感じながら、「わ」は「へい」に乗せて、軽くティッシュを1枚抜くような感じで。
決してウェットティッシュを引き抜くようには力を入れないでね!
そうか、この部分は、きっと静かに祈りを込めて、そのことを伝えていくのね。






依田さんや大和さんから伝えられているのは、「歌う技術」じゃないはず。
次回まで、どうしてこの歌を歌おうと思ったのか、自分の心の奥深くに問いかけてみるのもいいかもしれない。
そうすると、細かい一つ一つの指摘も違った意味をもってきて、しっかりインプットされるかもしれないよ〜。


いよいよチケットもできあがり、皆さんにお渡ししましたよ。





「いのちと平和と子どもたち」
このコンサートタイトルを改めてかみしめながら、一人一人の思いをつないだぞうれっしゃが元気に走れるように、それぞれのお誘いの言葉に乗せて、たくさんの人に広げていこうね。


次回は3月13日。
春休み間近でワクワクの子どもたちも、春休みがうらやましい大人の皆さんも、元気で来てね〜。
待ってるぞう〜!






Text  by あのじ
Photo by はのじ